別館 魑魅魍魎

カニョン探偵事務所/TRANSQUID その2

「ハアハア 奥さん…どうれすか?えっ?こんなの初めて?ハアハア…
気持ちイイれすか?…ん?やめないで?…奥さん…身体が真っ黒黒れすよ…
何?そんなの構わない?…ハアハア…奥さん…素直れすねえ…
でも良かったれす…さっきの奥さんなんか足を一本丸ごと食べちゃったのれすからね…
ハアハア…こっちの方絶対イイのにね…ハアハア…ベッチャベチャになったのれす…
ベッチャベチャれすよ…後始末が大変れすね…ハアハア…旦那さん帰って来ないれすか?」
「し 心配ないわ…」
ミズキは身体をビクッビクッとくねらせながら こう答えた
夫は自分に何でも打ち明けてくれるし 夫婦の間にこれまで隠し事なんてなかった
だけど夜勤ばかりで自分の肌に触れようとさえしない夫の事など今は
どうでも良くなってしまっていた
(「夫婦の間に秘密の一つくらい あってもいいじゃない…」)
この突然の訪問者は自分にかつてない悦びを教えてくれている
ただ続けざまに打ち寄せる波のような享楽に暫く浸っていたかった
黒い液体がドクドクと自分の裸体を止めどなく流れ続けている
普通の男では絶対に出来ない芸当をこの生き物はいとも容易くやってのけた
二つの乳房を愛撫しながら 他の穴という穴全てを同時に塞いでしまうなんて!

「ああ…やめないで!ハアハア…」
「…ん?奥さんまだ足りないのれすか?ハアハア…よ 欲張りれすねえ…
ハアハア…で でも ちょっとタイムなのれす フウ」
突然 生き物は一切の動きを止めた
「ハアハア…ええ!? ちょっと!やめないでよ!! ねえ ねええ!!」
ミズキは自分の全身をこの生き物に擦り付けて懇願した
「く くすぐったいのれすっ!別に続けてもいいのれす…でもね 奥さんに一つお願いが
あるのれす…」
「何でもする!何でもするよ!」
「よかったのれす!実はね 奥さんに教えて欲しい事があるのれす…」
ミズキはこの生き物の"細やか願い事"を叶えてやった
その夜の代償としては安過ぎるくらいだと思った…

ンン オッホン!…このお話しも にょんは後から聞いたにょん
であるから 聞いた事をただ忠実に書き起こしただけだにょん
これ以上 読者サービスをするのはやめるにょん


ユウカ訪問の数日後 またいつも通りの朝寝坊で事務所のドアを開いたにょん
そうして いつも通りに秘書のチャチャ・ルルーが仁王立ちを…また してないにょん…
チャチャは受付のデスクでニヤニヤしながら何かを読んでるみたいだにょん
にょんが近づいても全く気づかないので 彼女の背中越しに彼女の読み物を
覗き見したにょん
チャチャが読んでいたのは 悪名高き三流ゴシップ紙『ハロプロTIMES』だったにょん
彼女の目線の先には こんな文句が踊っていたにょん
「同じ社宅で住んでる欲しがりな美人妻!! 烏賊墨まみれの失神姿(一人はなんと全裸!)で
発見の怪!! 証言は二人とも『ウマカッタ…』の一点張り!!」
思わず にょんはチャチャ・ルルーから新聞を取り上げたにょん
「何するんさー!読んでたのにー!」
「オゲレツだにょん!オゲレツ極まりないにょん!こんな"トイレの落書き"みたいな記事
チャチャには読んで欲しくないにょん!」
「ええー!面白いんさー!返して欲しいんさー!」
チャチャは猫みたいに『ハロプロTIMES』をにょんから奪い取ろうと必死だにょん
「ダーメ!駄目だにょん!チャチャらしくないにょん!さてはチャチャ 君はユウカに何か
吹き込まれたのかにょん?」